<国民生活世論調査>
(毎日新聞 - 01月13日 20:00)
日ごろの生活で悩みや不安を感じている人の割合
日ごろの生活で悩みや不安を感じている人の割合
内閣府が13日発表した「国民生活に関する世論調査」では、日ごろの生活で悩みや不安を感じている人が調査開始(58年)以来で過去最高の67.6%に上った。悩みや不安の内容では「老後の生活設計」が54%と最多で、特に50代では約7割と高く、定年を控えた団塊世代などの老後不安を浮き彫りにした。政府に力を入れるよう望む政策では、社会保障改革が72.7%と最多だった。
調査は昨年10~11月に全国の成人男女1万人を対象に面接で実施し、回収率は59.4%。
悩みや不安を感じる人の割合は、バブル経済が崩壊した91年ごろから基本的に増加傾向が続いており、今回は前回調査(05年6月)に比べて1.2ポイント増えた。逆に「感じない」人は同0.2ポイント減の31.9%だった。性・世代別では40代女性の76.3%、50代男性の75.2%などが、高い割合で悩みを抱えていた。
感じると答えた人に複数回答で内容を聞いたところ(1)老後の生活設計54%(2)自分の健康48.2%(3)家族の健康41.2%(4)今後の収入や資産の見通し38・2%--の順。「老後」への不安は50代女性が70.1%、同男性が69.3%で特に高く、「自分の健康」は70歳以上、「今後の収入」は30代がそれぞれ高かった。
「今後、政府はどのようなことに力を入れるべきか」(複数回答)との質問には年金・医療など社会保障改革を望む声が04年以降3回連続で最も多く、前回比11.4ポイント増の72.7%となった。一方で景気対策は03年以降の減少傾向の継続で50%(前回比3.5ポイント減)にまで低下し「景気回復の浸透」(内閣府政府広報室)もうかがわせた。
さらに、「生活の程度は世間一般からみてどうか」には▽「上」1.1%(前回比0.3ポイント増)▽「中の上」11%(同2.2ポイント増)▽ 「中の中」54.1%(同0.1ポイント減)▽「中の下」26.3%(同1.2ポイント増)▽「下」6%(同1.3ポイント減)--と答え、計91.4%(同3.3ポイント増)が「中」程度との意識を持っていた。【渡辺創】
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