Wednesday, June 28, 2006

<出生動向>完結出生児数が2.09人に急落 厚労省調査

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は27日、妻が50歳未満の夫婦の結婚・出産に関する意識を調べた「出生動向基本調査」の結果を公表した。完結出生児数(結婚15~19年の夫婦の子ども数)が、約30年間続いた2.2人前後から2.09人に急落し、理想の子ども数の平均も2.48人と初めて2.5人台を割り込んだ。80年代後半結婚組を境に少子化傾向が進んでいる実態が浮き彫りになった。

 調査は1940年から原則5年ごとに実施。全国の7976組の夫婦に昨年6月、アンケート形式で質問し、85.7%から有効回答を得た。初婚年齢は男29.1歳(02年の前回は28.5歳)、女27.4歳(同26.8歳)でともに調査項目に加えた87年以降最も遅く、晩婚化が進んでいた。

 一方、ほぼ子どもを産み終えた年齢層の子ども数を表す完結出生児数は、第1回調査の4.27人をピークに減少傾向に入り、72年以降は2.23~2.19人で安定していた。

 出生児数が急減した今回調査で、この年齢に相当するのは80年代後半に結婚した夫婦。これら夫婦の少子化要因について、同研究所は「86年の男女雇用機会均等法の施行などの影響があるのではないか」と、女性の社会進出との関係を指摘している。

 また、50歳未満の夫婦全体では、理想とする子ども数が前回の2.56人を下回り過去最低を記録。実際に産むつもりの子ども数も2.11人(前回2.13人)と過去最低となった。産むつもりの子ども数が理想より少ない理由(複数回答)は「子育てや教育にお金がかかりすぎる」(65.9%)が最も多かった。【大場伸也】

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